ぬかは心を込めて自身の手でかき混ぜましょう。ぬか床の状態は手の感触で感じ取るのがもっとも効果的です。手でやるから「お手入れ」と言います。
野菜を漬けていない時でも1日に1回必ず底まで空気を通すようにかき混ぜましょう。愛情を込めて毎日混ぜて下さい。すると酪酸菌を撃退することが出来ます。
毎日のお手入れでぬかは大喜びします。
混ぜた後は、空気を抜きながら押して平らにしてください。乳酸菌は空気がないところで増えて行きますので出来るだけ空気を抜くようにします。容器の周りについたぬかは綺麗にティッシュペーパーで拭きとってください。
出来るだけ、温度・湿度の低いところで保存してください。 ぬかが若い場合は、25度前後の日のあたらない場所に保管すると良いです。人が気持ちいいくらいの温度がぬか床にとっても心地良いです。夏場は冷蔵庫に入れる必要はありません。
日の当たらない風通しの良い所に置いて一日2回くらい混ぜれば大丈夫です。
ぬか床から水が出ることがよくあります。
特に、きゅうりなど水分が多いものを漬けた場合は、水がたくさん出ます。
水分の中には野菜のうまみ成分が詰まっているため、米ぬかを足すと良いでしょう。その時はぬか1kgに60g~70gの塩を一緒に入れてください。
あと乾物を入れるという手もあります。昆布やかんぴょう、乾シイタケなど入れてみるとよいでしょう。
それでもまだ水が溜まっているような状態であれば、ぬか床の表面部にくぼみを作って、キッチンペーパーなどで吸い取るとよいです。
最近はよい道具が出ているので、そんな道具を予め用意しておくのもよいでしょう。
表面に白い膜が出来る事があります。この正体は産膜酵母でこれが出来ると臭い匂いがします。匂いの原因は、産膜酵母が作り出す酢酸エチルという物質です。
これが出来たら白い部分を取り除いて、ぬかを底から混ぜて捨て漬けを行うと復活します。
※野菜を入れ食べないで捨ててください。
産膜酵母は空気が触れるところで出来る菌なので混ぜ込んでしまえば、滅菌できます。毎日混ぜていても産膜酵母が発生する場合は、塩が足りない証拠ですので塩を付け足してあげると良いでしょう。
パニックになって、決して捨てたらもったいないですよ。
逆に乳酸菌は、空気が嫌いなのでかき混ぜるのは1日1回~2回までにするとよいでしょう。混ぜた後は空気を抜くように上から表面を軽く押さえて、空気が中に入らないようにして下さい。混ぜるのは、産膜酵母とぬか床の底に出来る空気の嫌いな酪酸菌(靴下のようなにおいがします)を滅菌させるために行います。
毎日愛情を込めてかき混ぜて、乳酸菌を大事に育てて行きましょう。
毎日のお手入れでどんどんおいしいぬか床に成長して行きます。
酸味がきつくなった時は、卵の殻を細かく砕いて入れる方法がありますが、雑菌が多いからやめたほうが良いでしょう。
一番いいのは足しぬかや、よく混ぜる。温度を低くすると良いでしょう。
ばあばだけの裏技?ばあばの裏技は、和からしの粉を入れます。すっぱさは飛んで、風味が出るので一度試してみて下さい。